3-5. 脳細胞新生を促進する物質が発見された!

プラズマローゲンとは?

 

脳細胞は食べ物から出来ていることをご存知ですか。脳の6割は脂肪から出来ています。その中のリン脂質と呼ばれる成分が重要で、このリン脂質中18%を占めるプラズマローゲンという物質が、認知症との関連で極めて注目されています。脳のプラズマローゲンが加齢と共に減少することが分かってきました。
1999年、アメリカのGinsberg、Guanはアルツハイマー病の患者の脳を調べ、プラズマローゲンが減少していることを見出しました。他のリン脂質は著変なしなので、プラズマローゲンがアルツハイマー病と関連していることが推定され始めました。
2001年、アメリカで、アルツハイマー病とプラズマローゲンの関係が発見されました。
即ち、Xianlin Han博士らにより、プラズマローゲンの不足が、神経変性、シナプス減少、シナプス機能の低下をもたらしており、アルツハイマー病の重大な原因となっている可能性が見いだされたのです。
2005年、日本の名達義剛博士が、丸大食品、九州大学と共同で、プラズマローゲンの大量抽出に成功しました。これによってプラズマローゲンを大量に用いた試験が可能となり、日本が世界の脳細胞新生の研究の中心になりました。
2007年、アメリカのMohc博士、福岡大学等により、アルツハイマー型認知症患者の血清中・赤血球中のプラズマローゲンが低下傾向にあることが証明されました。
2012年、日本の九州大学等により、アルツハイマー型認知症マウスで、鶏由来プラズマローゲンの投与が有効であることが認められました(脳神経細胞の新生、脳神経細胞の炎症を抑制、アミロイドβタンパクの蓄積抑制)。
2013年、日本の福岡大学で、アルツハイマー病患者における「鶏由来プラズマローゲン」含有食品の単盲検試験(本物か偽物か患者が知らされない試験)が実施され、認知症患者に顕著な改善が見られました。
2016年 日本の日本臨床試験協会において、名達義剛博士らによって健常者へのくじ引き二重盲検の臨床試験(本物か偽物か患者も医師も知らされない試験)が実施され、日本の最終製品「プラズマローゲンEX」(鶏由来プラズマローゲン)によって記憶力が改善することが証明されました。

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