3-3. 認知症を防ぐ・治す手立てはあるか


 
わが国は、高齢化と共に、一億総認知症(アルツハイマー病)・MCI(軽度認知障害)の時代に突入しました。
我々の家族や友人に大きな悩みが生じています。そして我々自身がすでにMCIになっているかもしれません。
MCIが10年20年進行して、本格的な認知症になっていきます。
認知症に関し、今健康保険が効く6種類の認知症薬は医師の評価が低く、せいぜい認知症の進行をせいぜい半年ほど遅くする程度の薬効しかありません。
フランスではこれらの薬は効果なしとして、健康保険から切り捨てられたことが話題になっています。
残念ながら、現時点で有効な予防や治療の手立てはありません。
各製薬会社は新薬開発に躍起になっていますが、まだいい情報はありません。
認知症の原因は、脳細胞の萎縮・消失と共に、脳細胞に溜まったアミロイドβが主因とされています。
そこでアミロイドβを減らし消すような薬の開発が進んでいます。
しかし現時点では、脳細胞のアミロイドβがなくなっても、認知症は改善しないのです。

次の記事

3-2. AIで不可能な脳機能