Cannabidiol
 (CBD)

Cannabidiol(CBD)

カンナビジオール

世界で注目されている植物由来成分

  1. CBDは、たくさんの疾患で研究が進んでいます 
  2. CBDは、老人退行性疾患に有望で
  3. CBDは海外でも注目されている機能性成分です 
  4. CBDは、安心・安全に利用することができます 
  5. CBDは、ECS(エンド・カンナビノイド・システム)と活性化します 
  6. CBDは、薬用植物あさの成分(カンナビノイド)野一種です 
  7. CBDは、CO₂抽出によって最高品質を保ちます 
  8. CBD用語集 

           第1章

CBDは、たくさんの疾患で研修が進んでいます

CBD(カンナビジオール)は、世界で最も使われている、医学・生物学系の学術データベース「MEDLINE(メッドライン)」によると1000論文以上の研究が行われています。この中で動物やヒトの臨床試験を実施して論文になったものは、約100疾患あり、それらの論文の信頼性(レベル)を評価したのがこの疾患リストです。★印が3つ以上者は研究結果レベルが高く、★印の2以下であっても、今後の研究結果に期待がかかる疾患です。

注)CHIスコアとは、The Cannabis Health Index(2013)によるもので、効果のあった疾患リストではありません。

注)また、この疾患リストには、THCおよびCBDとの相乗効果を研究した論文も含まれております。

           第2章

       CBDは、老人退行性疾患に有望です

CBDの働き

・発作を和らげるのをサポートする  ・細胞損傷を止めたり回復させたりする

・強い抗酸化作用を持つ        ・不安を和らげる

・炎症を減らす            ・ある特定のガンに細胞死を誘発する

老人退行性疾患

老化に伴って身体調節機能を担うECS(エンド・カンナビノイド・システム)が不調となり、上記の様な老人退行性疾患にかかりやすくなります。このシステムを再び円滑に動かすことができるのは外部から摂取するCBDが必要となります。

免疫システムのバランス強いストレスを受けたり、身体の老化が進むと免疫バランスが崩れます。免疫は、過剰反応となっても、免疫が低下してもどちらも病気の原因となります。免疫システムのバランス

CBDはECS(エンド・カンナビノイド・システム)に働きかけて、これらのバランス調節に寄与すると考えられています。

〈免疫〉 免疫は、自分の体や組織を異物の様に認識して、自己抗体や事故攻撃性リンパ球を作り、自分の体を攻撃することがあります。これが免疫システムの誤作動となり、標的となった組織で炎症反応を引き起こし、慢性関節リウマチや膠原病(膠原病)など様々な自己免疫疾患を引き起こします。また、異物に対する免疫反応が過剰になったものがアレルギーです。これらの病態はいわば免疫システムの暴走状態と言えるのです。

            第3章

    CBDは海外でも注目されている機能性成分です

アメリカでは、人道的な観点から医療用大麻を州レベルで合法化してきました。最初は20年前の1996年にカリフォルニア州から始まりました。今では、アメリカの23州とワシントンDCが医療用大麻を合法化しています。また、嗜好用大麻を合法化してお酒やタバコと同じように課税して管理する州も4州あります。THC含有が0.3%未満である産業用大麻由来のCBDは、50州すべてで合法です。しかし、アメリカの連邦政府は、マリファナ禁止の制作を取り続けています。そのため、CBDは、マリファナの主成分であるTHCと同じスケジュールⅠという非常に厳しい規制があって、医療品として使えません。そのため民間サイドで住民投票という手段を使って、州レベルの政策を変えてきた歴史があります。CBDだけを合法化している州も11州あります

THC0.3%未満の産業用大麻由来のCBDは、50州すべてで合法です

 精神作用のないCBDが注目を浴びるようになったのは2013年夏。重症のてんかんを患う少女がCBDの摂取により、それまで週300回あった発作が、週1回程度にまで減少しました。その事実を全米でCNNの医療番組が取り上げたことをきっかけに、CBDが一気に有名となり、今では数多くの会社がCBDを含めた医療用・嗜好用大麻のビジネスに参入して、様々な商品が販売されています。現在では3000億円市場規模ですが、2020年には、医療用1.5兆円産業、嗜好用と合わせて合計で4.2兆円産業になると言われています。

           第4章

    CBDは、安心・安全に利用することができます

1.マリファナ成分“THC”が持つ精神作用は、CBDにはありません。

CBDは、マリファナの主成分であるTHCが作用するカンナビノイド受容体“CB1”をブロックするため、THCの“ハイ”な感じを抑制することができます。また、CBD単体であっても、精神作用はありません。

2.CBDの安全性は様々な論文で確認されています。

CBDに関する132論文の副作用レビュー(下記の表参照)では、動物とヒトに対して安全性が高いという評価を受けています。

          CBDの摂取・使用方法

(1)オイルとして飲む・食べる

CBDオイルは一般的に、舌の裏側に数滴ほどたらして、30秒間ほど口の中に含ませてそのまま飲む方法が用いられます。パン、サラダ、お菓子に付けて食べたりもします。

(2)クリームとして塗る

CBDクリームを指にとり、皮膚の上からうすく伸ばして塗ります。

(3)ベポライザーを使う

海外では、喫煙時の害を避けるために、CBDを気化させて摂取する器具(ベポライザー)が使われています。

(4) スモークする

海外では、医療用大麻の一般的な摂取方法で、いわゆるタバコと同じように喫煙します。

           第5章

体内には、地球上で生きていくために本来備わっている身体調節機能=ECS(エンド・カンナビノイド・システム)があります。ECSは、食欲、痛み、免疫調整、感情抑制、運動機能、発達と老化、神経保護、認知と記憶などの機能を持ち、細胞同士のコミュニケーション活動を支えています。 ECSは、1990年代に発見された“アナンダミド”と“2-AG”と呼ばれる体内にカンナビノイドとそれらを結合する神経細胞上に多いカンナビノイド受容体CB1、免疫細胞上に多いカンナビノイド受容体CB2などで構成され、全身に分布しています。 最近の研究では、ECSは、外部からの強いストレスを受けたり、加齢に伴う老化によって、ECSに働きが弱り、いわゆる「カンナビノイド欠乏症」になると、様々な疾患になる事が明らかになってきました。 CBDは、これらの全身にある受容体に直接的に働きかけることで、本来のECSの働きを取り戻すことができるのです。

全身のあちこちにあるカンナビノイド受容体(CB1、CB2)

           第6章

  CBDは、薬用植物のアサの成分(カンナビノイド)の一種です

アサ科1年草の薬用植物「アサ(cannabis sativa L.)」には、カンナビノイドと呼ばれる生理活性物質が含まれています。カンナビノイドは、炭素系21の化合物で、104種類あります。その中で、良く知られているのは、マリファナの主成分で有名なTHC(テトラ・ヒドロ・カンナビノール)と精神作用のないCBDです。CBDは、1963年にイスラエルの化学者メクラム氏によって発見され、ポリフェノール構造をもちます。THC濃度が0.3%未満の産業用大麻と呼ばれているアサの品種にCBDは、1~15%ほど含まれています。

 日本では、948年に制定した大麻取締法によって、カンナビノイドを多く含む花穂と葉の利用を禁止しています。

大麻取締法

第一条 この法律で「大麻」とは、大麻草(cannabis sativa L.)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。

現行法では、茎および種子由来のCBDであれば利用することができます。

 

          第7章

     CBDは、CO₂抽出によって最高品質を保ちます。

原料となるアサから有効成分CBDを抽出する方法は、①キャリアオイル抽出、②エタノールなどの溶媒抽出、③CO₂(二酸化炭素)抽出の3つがあり、それぞれ一長一短があります。

①キャリアオイル抽出

 CBDは油に溶けやすい性質があるので、それを利用した抽出法です 主にオリーブオイルが使われます。長所は、気楽に誰でもできる点と、短所は抽出液の保管期間が短いこと、オイルの価格が高いことです。

②エタノールなどの溶媒抽出

 海外の医療用大麻が利用されている地域では、最も一般的に行われている方法です 。溶媒はイソプロピル・アルコール、ヘキサン、アセトン、穀物アルコール(95%エタノールのスピリタス)です。長所は、簡単な設備で家庭の台所でもできる点で、短所は、残留溶媒があること、食物エキスの一部が分解することです。

③CO₂(二酸化炭素)抽出

CO₂抽出とは、温度31.1℃以上、圧力7.38㎫(メガパスカル)にした超臨界状態(気体と液体の両方の性質をもつ)または、この条件よりもやや低い温度と圧力の亜臨界状態で、植物エキスを抽出する方法です。長所は残留溶媒の心配がなく、植物エキスを壊すことなく、まるごと抽出できることで、短所は、設備の初期投資がかかるので気楽にできないことです。

CO₂抽出の品質上の長所

  1. 薬用植物アサに含まれるCBDだけでなく、他のカンナビノイド、フェノール類、フラボノイド類、テルペン類などの有効成分が含まれています。
  2. たくさんの有効成分を含む植物エキスは、CBD単体よりも相乗効果が期待できます。
  3. 残留溶媒が一切ないので、安全性が高いです。

CO₂に温度と圧力をかけていくと、臨界点に達して、液体と気体の両方の性質をもつ超臨界状態になります。この状態よりもやや低いところが亜臨界状態です。

          第8章

          CBD用語集 

●大麻、麻、大麻草、マリファナ、ヘンプ、カンナビス

すべて同じ植物「アサ」のことを指します。アサ科の1年草。学名:Cannabis sativa L.(カンナビス・サティバ・エル)

●産業用大麻 Industrial hemp

種子や繊維を採る目的で栽培されています。THC成分が0.3%未満の品種。ヘンプ(hemp)とも呼ばれます。

●ヘンプシード・オイル(アサ種子油)」Hemp seed oil

アサの種子から採れる油。「略してヘンプオイル」と呼ばれています。

●カンナビス・オイル Cannabis oil

アサの花穂の有効成分を抽出したものです。

●CBDオイル CBD(Cannabidiol)oil

CBD(カンナビジオール)を主成分にした抽出液のことです。 原料部位は花、葉、茎&種子を使います。現行法上、日本では茎と種子由来のものに 限定されています。

●医療用大麻=マリファナ(嗜好) Medical marijuana

医療用というと特別なものと思われがちですが、医療用も嗜好用も同じアサの有効成分を活用します。目的が違うだけです。

●THC(テトラ・ヒドロ・カンナビノール) Tetrahydrocannabinol

マリファナの主成分で、精神作用をもたらす。いわゆる“ハイ”になります。

●カンナビノイド医薬品 cannabinoid drugs

  • カンナビノイドを使った医薬品のことです。
  • 【植物由来】例:サティベックス(Sativex) (取扱い製薬会社:イギリスGW製薬・バイエル・大塚製薬)
  • 【化学合成】例:マリノール、ナビロン(制吐剤、鎮痛剤)

●植物性カンナビノイド Phytocannabinoid

カンナビノイドとは104種類あるアサに含まれる生理活性物質の総称です。 合成や内因性特別するために“植物性”を付けることがあります。

●合成カンナビノイド Synthetic cannabinoid

科学的に合成されたカンナビノイド。植物性よりも危険性が数倍~数十倍も大きく社会問題になったため、類似する722物質が指定薬物として指定されています。 いわゆる“危険ドラッグ”の一種です。

●内因性カンナビノイド Endocannabinoid

体内で合成されたカンナビノイド。アナンダミド、2-AGなど10種類ぐらいあります。これらと作用するところが“カンナビノイド受容体”です。この内因性の複雑な働きをまとめてECS(エンド・カンナビノイド・システム)と呼んでいます。

●受容体 Receptor

外からの刺激や情報を得るための構造をもつタンパク質。レセプターとも呼ばれる。カンナビノイド受容体は、神経細胞上に多いCB1と免疫細胞上に多いCB2の2つが代表的です。

本冊子は、日本臨床カンナビノイド学会編「カンナビノイドの科学 -大麻の産業・医療・福祉利用-」築地書館(2015年10月発売)から一部引用させていただきました。より詳細を知りたい場合は、書籍の方をご覧ください。